2008年4月19日土曜日

介護の現場   老人ホームの選び方


老人ホームの選び方についてのセミナーに参加しました。


講師は 立教大学コミュニティ福祉学部教授 服部万里子さんでした。

プロフィールは次の通り

1969年、早稲田大学第二文学部を卒業。一般企業での勤務後、 一般病院にて10年間勤務する傍ら、看護婦資格を取得。1989年、看護婦らで服部メディカル 研究所を設立。医療・福祉や高齢者サービスについての調査・研究・コンサルティング事業を 行っている。 2007年より立教大学教授。又、NPO渋谷介護サポートセンターのケア マネジャー・杉並区介護認定審査委員を兼務。


介護の現場を長い間経験されており、現在の介護保険と居宅介護、特養ホームなどの問題点についてよくご存知でした。 

特養ホーム、居宅介護ともに最初は国費を投入して立ち上げ、比較的良好なサービスが提供されていました。 ところが介護保険の徴収が軌道に乗り介護制度の改定(改悪)がなされた結果、介護の現場は悲惨な状況に陥っています。

特養ホームは介護4-5のレベルの人しか収容できなくなっていますし(それでも数百人が入居を待っている)、その上、スタッフはぎりぎりまで削減され、給与は世間の水準よりはるかに低いのが現状です。 介護や福祉に夢をもって参加してきた若い人達はこの現実に絶望して、どんどんやめています。

TV番組 報道2001で厚生労働省の西川副大臣と服部教授が対談した介護番組で、厚労省の現状認識の無さにびっくりするとともに、介護問題のこれからを思うと絶望的な想いをしました。

政府は老人が寝たきりになるのを防ぐため居宅介護で、できる限り自立政策を進めています、居宅介護をヘルパーの助けで乗り切ろうとしていますが、1日数時間のヘルパーサポートではとても一人暮らしが増加する現実に対応するのは不可能です。

そんな実情から、有料老人ホームの開設が盛んです。

私も母、伯母たち、そして自分自身のために、有料老人ホームを将来の選択肢として調査を開始しました。 服部教授のセミナーはまさにタイミングが良く、内容的にも客観的で説得力のあるものでした。


セミナーでの資料を添付しますので、ご参照下さい。


なおパワーポイントをインストール(ビューワー)するにはここをクリックしてダウンロードできます
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=428D5727-43AB-4F24-90B7-A94784AF71A4&displaylang=ja

1 件のコメント:

ガーネット さんのコメント...

一昨年の4月から施行された改正介護保険法は極めて評判が悪いですね。利用者からも、サービスを提供する事業者からも、介護現場に一番近いケアマネ・ヘルパー・介護福祉士からも。予防重視への転換が謳い文句ですが
実際に介護予防の利用率は10%程度。体制
整備が遅れていることも一因ですが、こちらの予算は未消化で余り気味。現場を知らない厚労省の役人が将来の介護費用の抑制を狙い机上で作った稚拙な内容としか言いようがありません。
服部万里子さんは自らもケアマネをし、最も
現場を知る人。よくメディアにも登場し利用者や現場で働く人の立場から、いろいろ問題点を指摘していますね。私も応援している人の一人です。
来年の4月が改正介護保険の見直しの時期に当りますが、余りにも問題点が多すぎて何を
どのように見直すのか、作業の進捗が全く見えてこないのが実情ですね。